僕は数年前に、一時的に家電量販店で勤務をしていた時期がありました。
そこで感じた事、離れてから感じた事を述べたいと思います。
自分たちの給料は、お客様のサイフから出ている、という事を全く理解していないかの様な店員に良く出会います。しょうがないですね、ろくな教育を受けずに「OJT」の美辞麗句の下に店頭に放り出されるのですから。
正直なところ、「接客」という仕事の教育が出来てないところが良く見られます。
仏頂面、荒い接客、荒い対応、、、お客様が買い物をするのに、不愉快な気持ちにさせてどうするのですか。そんな事では、お客様は余計なコミュニケーションが不要なネットショッピングやメルカリ、ヤフオクに流れてしまいます。
店舗を抱えるところは、正直なところネットショップの価格には勝てないでしょう。人件費、店舗の維持費、初期投資、減価償却費、、、、どうしても勝負になりません。
では、どうすれば店舗でお客様にお買い物をしていただけるか、それは先ほどから申し上げている「接客」がキーワードなのです。
豊富な商品知識、気持ちよい人と人とのコミュニケーションが出来れば、お客様は少々ネットより売価が高くても付加価値を感じ、「やっぱりこのお店で買って良かった。」と店頭でお買い物をする醍醐味が味わえるでしょう。またリピーターになって頂ける可能性もあります。実際、家電量販店で勤務していた僕には「お得意様」がついており、そのお店では僕はナンバ-2でした(残念ながらどうしても売り上げで勝てない店員が一人いました)。
今まで一番上質な接客を感じたのは、三井のリハウスのセールスの方々と接した時です。流石人生で一番高い売り物買い物を扱うところ。
「かしこまりました。」
と実に気持ち良い丁寧な対応でした。これぞ「ザ・接客」というものでした。高額なものを扱えば扱うほど、「友達」みたいな「なぁなぁ」の接客ではダメです。しかもこの店員氏はちっとも卑屈な態度ではなく、「堂々と」接客術の王道を実施しておりました。
とある軽自動車を扱う店舗Dでは、
店員「いらっしゃいませ。」
とニコニコ笑って寄ってきましたが、こちらが今日は見積もりだけ、という事を彼に伝えると、
な~んや、
と残念そうな顔をして、あしらう様な対応でした。これでは全くダメです。
別の普通自動車を扱う販売店Sでは、
店員「400万円です。安いでしょ?」
一体どんな給料もらっとんねん。
某関西資本の家電量販店では、お客様の態度を、
「偉そうに。そこまでして買ってもらいたくない。」
と言ってのけていました。アホか。どんなデカい態度の店員やねん。お客様は皆神様だ、という事を微塵も思っていない。
皆三井のリハウスに体験入社して接客を学んで来い。
そりゃ接客販売業は大変なのは良く分かっています。年間休日100日と、土日祝休みの週休二日の企業は年間休日は128日(更に有給休暇がある)と大きく差があり、拘束時間は長いです。しかも平日シフト勤務だから別の業種の友人たちと交流しにくいので孤独になりやすく、独身も多い。更に連休なんて取れないから海外旅行もできない。実際とある店員が「海外旅行がしたいから」と大手家電量販店をやめていったのを知っています。
どこも人件費を抑えたいから、ギリギリのメンバーで店を回すシフトを組むので、なかなか休暇が取れない。酷いループです。
じゃあ、せめて仕事に遣り甲斐を感じる様にしてはどうでしょうか。お客様に喜んで頂く事が至上の喜びに感じ、自分の成績を伸ばそうよ。嫌々仕事をやるくらいなら転職した方が良い。どのみちそんな考えだと顔に出るし、成績も伸びない。負の連鎖に陥ります。正直接客には向いていない。
僕が良く行くハードオフには素晴らしい女性店員がいます。いつも笑顔で接客態度は上品で丁寧。商品知識を学ぼうとする態度も立派。そんな女の子を男が見逃すわけはありませんね。平日シフト勤務の彼女でしたが、めでたくご結婚されました。
販売業の方々は、三井のリハウスの店員氏や、このハードオフの女性店員嬢をぜひ見習ってもらいたい。拘束時間が長いのだから、その時間を有意義に過ごさないと不幸だよ。
国にも文句を言いたい。国はちっともサービス業の事を考えていません。もうちょっとサービス業の店員が幸せに過ごせる様に法改正してもらいたい。
国がダメなら、接客業の会社の社長たちはもうちょっと店員を大事にしようよ。消耗品じゃないんだから。社員を幸せに出来ない企業はいつか倒産するぞ。すぐに「ブラック企業」のレッテルが張られるのだから。今や誰もそんな企業には人は従業員もお客様も集まらない。